トップ > 流氷にあえるかな? > 冬のオホーツクに生きる動物たち
流氷がやって来る時期のオホーツク沿岸では、様々な動物を観察することが出来ます。 オホーツクの自然を見守ってきた人たちの目を通して、それらの動物たちの生態をご紹介します。
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文:工藤 英将(オホーツク流氷館)
クリオネは何の仲間ですか?とよく聞かれます。一見、何か分からない、でも、可愛らしい、人を魅了するこの生き物は貝の仲間です。 貝殻を持たず、翼足(よくそく)と呼ばれる貝の足の部分で上手に泳ぎます。
このクリオネをいつでも見ていただけるよう水槽で飼育展示しているのが、網走の天都山展望台にあるオホーツク流氷館です。
ここでは、珍しいクリオネの捕食シーンの映像も見られます。捕食と書くとおどろおどろしいですが、えさを捕らえて食べる映像です。 ネコの耳のような触覚の間から6本の触手が伸び、えさを抱え込むように捕らえ、触手の根元にある口で溶かすように食べる。
クリオネはただ食事をしているだけなのですが「獰猛(どうもう)ですね」と言われてしまいます。 確かにグロテスクではありますが決して獰猛というわけではありません。 そのような獰猛で攻撃的な生き物でしたら、私は怖くて、水槽に手を入れて掃除できません。
そのようなイメージを持たれがちなクリオネですが、依然として人気は高く、外国人観光客の方々も歓声を上げています。クリオネの外見は、透明で可愛らしく、翼足で優雅に泳ぐ。 人間の持つ天使のイメージに一番近い生き物なのかも知れませんね。
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