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わしのとまり木さんの流氷日記

2015年12月21日

流氷ノロッコ号2016年限り?

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現在は日本で唯一車窓から流氷を眺めながら旅を楽しめる鉄道路線がJR釧網線です。流氷シーズンに海沿い区間の網走〜知床斜里で運転される観光列車「流氷ノロッコ」号は流氷観光に欠かせない乗り物として多くの方から愛されてきました。しかしその「流氷ノロッコ号」が機関車の老朽化を理由に2016年、つまり今冬の運転を最後に廃止という報道が先月ありました。まだ正式決定ではありませんが、それが本当だとしたらとても残念でなりません。

先月11日の北海道新聞朝刊の記事です。
流氷ノロッコはディーゼル機関車が客車を牽引・推進する列車ですが、機関車は国鉄時代に製造されたもので、観光列車として改造された客車も元は国鉄時代のもの。確かに老朽化していてシーズン中に時々車両故障で運休することもありました。なので廃止時期は別として噂としてはちらほら聞いていましたが、マスコミ報道として見たのはこれが初めてです。
ノロッコ号は機関車も客車も釧路の車両基地に所属していますが、機関車は現在4両あるようで、ノロッコ号の他、除雪にも使います。今回老朽化した機関車を1両廃車にするため、残り3両で除雪とノロッコを賄うのは無理ということのようです。

流氷ノロッコの機関車と客車は夏は釧路〜塘路で「くしろ湿原ノロッコ号」として運転されますが、これについては夏は除雪が無いので機関車が足りるということでまだ運転されるとのことでした。

そして今月11日の北海道新聞オホーツク版の記事です。
JRは既に来年3月のダイヤ改正で石北線、釧網線普通列車の減便を決めていますが、JRの社長らが沿線自治体への説明に来た際に網走市長に流氷ノロッコの廃止についても話があったようです。
市長からの「流氷ノロッコは重要な観光資源。今後も話し合いの場を設けてほしい」という発言にJR側は応じるようなので、まだ僅かな希望が残されているかもしれませんが。

今年2月5日に撮影した流氷ノロッコ号です。本当にあと1シーズンで終わってしまうのか?
JR北海道が厳しい状況なのは分かりますが、何とか存続してほしいと願います。

今冬の運転は2016年1月30日〜2月28日の予定で、昨シーズンまでは展望車でも自由席がありましたが、今シーズンは展望車は全て指定席となり、自由席は一般客車1両(機関車の隣)のみとなるようです。詳しくはJR釧路支社のこちらをご覧下さい。
http://www.jrkushiro.jp/ryuhyou2016/index.html



網走自然ガイド&旅人の宿 わしのとまり木
金指 功(かなざし いさお)

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