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 突然漁船に乗せてもらえることに。
 朝5時前に漁港に来るように言われ、急な話によく頭が回らないまま分かりました、と返事をして電話を切りました。

 翌朝4時過ぎ。日がまだのぼらないので薄暗く、あたりはもやがかかって真っ白。こんなもやでも漁に出るのか少し不安なまま網走・能取湖の卯原内漁港へ向かいました。
 漁港につくと、作業小屋の中で漁師さんたちが輪になって座り、私たちが来るのを待っていました。急いで長靴を履き、魚屋のような大きなカッパズボンを着せてもらい、あわてて一緒に船へ。
 どれに乗るのかな、と船を探したのですが、何と目の前の船。これで漁?あっけないくらいの小さな船です。この船に私が乗って、漁の邪魔にならないだろうか?
 船には魚が1トン入るコンテナが三つ。後は、私と漁師さんが二人。もう一艘の船には5、6人が乗り込みました。
 わたしの心配をよそに、船は早速出発します。

 走り出すと思ったより揺れはなく、甲板に立ったままいられるほど。(もう一艘の方は揺れが激しかったそうですが‥)ただ、もやが濃くてまわりはほとんど見えません。おまけにはじめは大丈夫だと思っていたのですが、船がスピードを増すにつれ風が強くなり、じょじょに体が冷えてきました。一応寒さを予想してTシャツ2枚にトレーナーを着てきたので体はなんとか大丈夫だったのですが、指先が冷たくなって撮影用のカメラを持つ手が痛いくらいです。

 

 10分か15分ほど海の上を走り、ようやく漁場にたどりつきました。海の上に網の一部と丸い浮きが見え、網で囲われている中を覗くと、びっくりするほど大量の鮭が泳いでいます。ときおり元気のありあまった鮭が、水面を飛び跳ねています。

  先にたどり着いていたもう一艘の船が、こちらが到着するのを確認して捕獲の準備を始めました。船を定位置に移動させていきます。でもどうやって魚を取っていくのか、私にはまださっぱり見当がつきません。とりあえずカメラを構えます。

 二艘の船が平行になるように並び、向こうの船の乗組員が網の端を持ってそのままこちらの船に近付いて来ます。ちょうど二人でシーツをたたむような感じ。そのままどんどん近付き、ついには船同士がくっつくような形になりました。船と船の隙間に囲われた網の中には、魚がいっぱい。

びちびちと魚が水を叩く音、そして激しい水しぶきがたって、いよいよという期待の気持ちで覗き込みました。

 

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