オホーツク東藻琴村。ここには3千人の人々と人の数より多い牛がいます。
いちろうさんはこの村と屈斜路湖を隔てる外輪山「藻琴山」の中腹に住んでおられます。畜産大学を経て、ドイツで研修、この地に新規就農した人です。
いちろうさんのパートナーもドイツにいらっしゃったとか聞いています。さて、テーブルの上にあるものはなんでしょうか?ドライなサラミソーセージです。味見をさせてもらったのですが、市販のそれとは名前は同じでも味は別物といっていいでしょう。最初は遠慮しながら、そのうちなくなるまで食べ出したら止まらなくなる美味しさです。ドイツ仕込みの味なんでしょうね。原料も放牧されて育った豚とのこと。すべて自家製。
いちろうさんは酪農家ですから、家の回りには大きな牛舎があります。牛舎にはこのとおり、乳牛がいるのですが、このあたりでは黒と白の模様のホルスタイン種だけを飼うのが一般的。でもここには、茶色いジャージー種の牛がいます。
ジャージーのミルクは、味が濃くて美味しいのです。でも牛乳の量はあまり出ません。ジャージ種だからと高く売れるわけではないのに、おいしい牛乳を搾りたいというのが、いちろうさんたちのこだわりなんでしょう。
牛舎の中には、自由にきままに大きな声で鳴いて歩き回っている鳥もいました。七面鳥です。さらに、裏の方にいくと馬とヒツジも。冬は畜舎の中にいますが、夏になると、馬、ヒツジ、ヤギ、それに豚も広くて青々とした牧草地でのんびりしているそうです。馬や豚が勝手に出歩いてしまうこともよくあるそうです。さらに、ウサギとニワトリもいました。犬と猫もいます。動物好きな人にとってはここは楽園ですね。
いちろうさんの母屋のそばには自分たちで作ったログハウスも建っています。ここは素敵なゲストハウスになっています。というのも、いちろうさんの農場には、夏ともなれば、酪農研修に来る人や都会からきた子供たちがホームステイしています。
自然と動物と人が奏でるシンフォニーが流れる農場なのです。最近、いちろうさんは、ホームページを開設しました。動物の様子などがかかれていて、ほのぼのしたサイトになっています。放牧豚のオーナーなども募集しています。私もあのサラミソーセージ作りに挑戦したくて、オーナーに申し込みましたよ。オホーツクに移住して、素敵な暮らしをしている人のご紹介でした。 |