雪が解けてすぐは、ぼんやりくすんだ色をしていたオホーツクも
5月に入ってようやくにぎやかになりました。
桜も連休明けあたりから咲き始めました。
町なかの桜はそろそろ散りだしていますが
山の桜は今ちょうど満開です。
北海道の桜はほとんどがエゾヤマザクラです。
花びらの色がやや濃く、花と葉が同時に出てきます。
華やかさはソメイヨシノにかないませんが
素朴な山の春、といった風情が感じられます。
エゾヤマザクラは控え目すぎて
花のついていない時期は木がどこに植わっていたか
忘れてしまうほどです。
咲いてはじめて、「ああ、これも桜だったのだ」と
嬉しく思い出します。
山の中の桜はなおさらで、咲いたときには
宝物を発見したような気分が味わえます。
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本州では桜が咲き終わってから新緑の季節となるところが多いと思いますが、北海道では桜と新緑が同時です。
白樺などの木が黄緑色の若葉をつけ、山が清々しく光っています。
緑色と桜色の入り交じった具合もきれいです。
この時期は、桜のほかにも色々な花を楽しむことができます。
エゾムラサキツツジも、オホーツクの春の花の代表的なものです。オオムラサキツツジなどに比べて、花も葉も枝も繊細な印象です。
オホーツク西部、留辺蘂町温根湯には、エゾムラサキツツジの群落があり、道の天然記念物に指定されていて毎年たくさんの観光客が訪れています。
オホーツクには花の名所が多く、これから滝上・東藻琴の芝桜、上湧別のチューリップ、と見所は盛りだくさんです。
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春霞の網走湖 |
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