陸から海を見ていると、海を埋め尽くす白い氷があまりに風景と化していて、流氷が波に乗って動く物だということをふと忘れそうになります。おーろら号に乗って海の上から見ていると、今まで遠くから見ていた流氷が、全く別のものに感じられます。
船がうなり声をあげて氷を割り進み、その塊がゆっくりとはじかれて海底から海面へ飛び出してきます。氷は真っ白だったり、茶色かったり、きれいな青緑色に光っていたり。船のあげる水しぶきは、雪や氷が混じってきらきら輝いています。本当にきれいなのですが、幻想的、というより躍動感でいっぱいです。
オジロワシ、ついに発見しました。自分ではなかなか見つけられなかったのですが、船内放送で案内してくれました。スピーカーから「進行方向右手にオジロワシが…」と流れるやいなや、左側のデッキの人々はあわてて移動。一面の白い氷の上に、ぽつんと黒いかたまりが。カメラをズームにして覗くと、まさにオジロワシです。船が近づくとあっという間に飛び立ってしまいました。なかなか優雅な去り方でした。
船は約1時間の間、オホーツク海を進みます。流氷の具合によっても違いますが、今日はそれほど沖へ出ずに近場をぐるっとまわって戻りました。
今年は流氷が川に入り込んだり、春先に見られるはずの幻氷が真冬に見られたりと、例年にない珍しい現象が立て続けにありました。まだ何か新しい出会いや発見があるかもしれません。今しかできない流氷観光を、ぜひ体験してみて下さい。■ |